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2012/01/30 (Mon) 解錠師(スティーヴ・ハミルトン)

【アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞/英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞/バリー賞最優秀長篇賞/全米図書館協会アレックス賞】  けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、すべてが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、ついにその錠が開いたとき、どんな気分か想像できるかい? 八歳の時に言葉を失ったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。やがて高校生となったマイクは、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり芸術的な腕前を持つ解錠師になる……プロ犯罪者として非情な世界を生きる少年の光と影を描き、世界を感動させた傑作!


久し振りに来ましたよ、当たり本が。今年のベスト10入りは間違いないな。ベスト5と言ってもいいかもしれない。
見かけはミステリーだが、実際には少年の成長物語であり、恋愛物語でもある。
現在刑務所にいる主人公が過去を振り返る体裁を取っている。それ自体はありふれているが、2つの地点から過去を振り返っているのが珍しい。まずはAという近い過去の話から始めて、次にBというAから更に10年くらい前の過去の話がそれに続き、AとBが交互に語られ、段々お互いが近接してくるにしたがって話が盛り上がってくる。なかなか凝った構成だ。
主人公のマイクは8歳の時のある事件をきっかけに言葉を失った。その事件が何だったのかはなかなか明らかにされない。途中で薄々は分かってくるのだが、そのことが物語を牽引する1つの力になっている。そして、金庫破りのサスペンスと恋人アメリアとのやりとりが実に読ませる。絵を介してアメリアと心を通わせるところは詩的ですらある。ラストも素晴らしかったな。
同じポケミスの『二流小説家』が「このミス」で1位になったりして話題になったが、個人的には『解錠師』の方が断然面白いね。これは超オススメですよ。

解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)スティーヴ・ハミルトン 越前敏弥

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