翻訳にまつわるアレコレ//翻訳にまつわる雑多な情報など・・
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2009/05/26 (Tue) Xの悲劇(著:エラリー・クイーン 翻訳:越前敏弥)

満員電車の中で発生した殺人事件。被害者のポケットからは、ニコチンの塗られた針が無数に刺さったコルク球が発見された。群衆ひしめく巨大なニューヨークで続く第2、第3の大胆な殺人にも、目撃者はいない。この難事件に、聴力を失った元シェイクスピア俳優ドルリー・レーンが挑み、論理的で緻密な謎解きを繰り広げる。20年ぶりの決定版新訳でよみがえる、本格ミステリの不朽の名作!



『Xの悲劇』の新訳版が角川文庫から刊行されている。私が持っているのは創元推理文庫の鮎川信夫訳のもので、カバーも今創元から出ているものとは違って古いものだ。読んだのは中学生の頃だから、なんと約30年前か。この頃は海外ミステリをそれこそむさぼるように読んでいた。中でも、バーナビー・ロス名義のこの4部作の印象はとても強い。
なんと言っても『Xの悲劇(The Tragedy of X)』というタイトルが格好いいよな。内容も非常に緻密で、ラストの謎解きも印象深い。新訳で読み直してみたいって気になるね。

『Xの悲劇』の次には『Yの悲劇』があるわけで、一般的には『Yの悲劇』の評価の方が高い。『Yの悲劇』と言えば、凶器のマンドリンが有名だ。なぜマンドリンなんかで撲殺したのか。これは、他人の書いた殺人プランの中にある鈍器(blunt instrument)という言葉を犯人が理解できず、「instrument」を楽器という意味に取り違えたためなのだ。ではなぜ、意味を取り違えたのかというと・・・、ネタばらしになるのでこれ以上は書きません。
この部分がキモなのだが、日本語訳だとどうしてもちょっと弱くなる。原文で読んだ方が、驚きや「なるほど感」は大きいだろうね。

Xの悲劇 (角川文庫)
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star待望の新約!旧約も味わいはあるが、
star《レーン四部作》の第一作、20年ぶりの新訳
star単なるパズルとしては「Y」よりも上だが...。

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2009/05/20 (Wed) 柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方(柴田元幸、高橋源一郎)

小説は読むだけではもったいない! 書いて、訳して、また読んでみたら、あなたも小説が100倍楽しめます……日本を代表する作家高橋さんと翻訳者柴田さんが贈る、初の「読む―書く―訳す“三位一体”」小説入門。


思ったよりも面白くなかった。そもそも高橋源一郎があまり好きじゃないんだよな。じゃあ読むなよって話なんだが、柴田元幸は好きなので図書館で借りてみた次第だ。

お互いの著書や訳書を誉め合っちゃって何だかなあって感じだし、話が堂々巡りだし、視野が狭いなあって感じるところも多かった。

たまたま最近やたらに対談やらインタビューを読んでいる。『モンキービジネス vol.5』では古川日出男による村上春樹へのインタビューと川上弘美と小川洋子の対談。『文藝』の穂村弘特集では、穂村弘と谷川俊太郎の対談と穂村弘と角田光代の対談。そして本書。

これだけ短期間に色々読むとリンクしているところがあったり、さまざまな視点を確認できたりで興味深かった。川上弘美と小川洋子の対談では、小川洋子が「作家の対談は、読者のためっていうより、本人のためだと思う」と発言しており、柴田元幸と高橋源一郎のこの本もまさにそんな感じだった。お互いに言いたいこと言って自己満足している感じ。そう割り切って読んで、何かちょっとでも為になることが見つかればいいのかもしれない。

柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方
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2009/05/18 (Mon) 翻訳のさじかげん(金原瑞人)

料理に骨董、三味線に歌舞伎…翻訳しているヒマがない?人気翻訳家の最新エッセイ集。三浦しをん氏との「文楽対談」も収録。



タイトルに惹かれて図書館で借りてみたけど、どうもダメでしたね。エッセイってややもすると、自慢とか蘊蓄披露になりがちなんだけど、この本もどちらかというとそっち系の本だった。
知らないと思うから教えてあげるけど、そもそも○○って□□じゃなくて●●なんですよ的な上から目線の話が多い。しかも大概は辞書とか誰かの本からの受け売りだ。もちろん、受け売りじゃない純粋な知識なんてものはめったにないからそれは仕方ないけど、「ホルモン」の語源は関西弁の「ほうるもん」から来てるとか、人名の話で「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」なんて、それこそ手垢のつきまくった話が出てくるとかなりガックリくる。

もともと、物事をとことんまでつきつめていく探求型ではなく、適当なところでチャラチャラ遊ぶのが好きな性格で、深い考察などまったくない。「言葉」を題材に、表面をさらっとなでただけの連想ゲームみたいなものと思っていただければまちがいない。



あとがきにこう書いてあったので、先にこれを読んでおけばあまりガックリこなくて済んだのかもしれない。

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2009/05/14 (Thu) 『シリコンバレーから将棋を観る』の英訳

というわけで、英訳が公開されている。

1.Yoshiharu Habu and Modern Shogi

http://modernshogi.pbworks.com/

本文。形式はPBwiki。

6日間で英訳された下訳がすべてご覧いただけます。

敲き台というより「敲かれ台」

登録すると誰でも直接、翻訳作業ができます。



前エントリで「お手並み拝見」なんて書いちゃったけど、ざっと見ただけだし、原典と比べたわけでもないので質に関しては何ともいえない。ただ、これだけの文章を6日間で英訳したのは素直にすごい。
しかし、「6日間で翻訳しちゃったよ。すごい。すごーい」と当事者たちが喜んでいるだけでは仕方がない。最も重要なのは、この英訳を海外の将棋ファン(および潜在的な将棋ファン)の目にいかにして多く触れさせることができるかなのだ。その際、翻訳の質に関してはそれほど神経質になる必要はないのではないだろうか。もちろん質を高めるに越したことはないが、読んで内容が分かれば、多少変なところがあっても別に構わないと思う。あまり枝葉末節にこだわりすぎては本来の意義を見失うことになりかねない。
この英訳をどのように海外に広めていくつもりなのかは分からないが、これを読んだ人の感想を我々も見られるようにして貰えるとありがたい。海外の人たちがこれを読んでどんな感想を持つのかには非常に興味があるからね。

ところで、実は私は『シリコンバレーから将棋を観る』をまだ読んでいない。既に読んだネット上で公開された分も含まれているから購入をためらっていたのだが、実際にはその他の媒体発表分や書き下ろし(語り下ろし)も結構含まれているようなので、近いうちに購入して読むことになるだろう。

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2009/05/08 (Fri) 梅田望夫氏の著作の翻訳プロジェクト

『ウェブ進化論』の梅田望夫氏の最新刊『シリコンバレーから将棋を観る』を有志によって翻訳しようという仰天プロジェクトが進行している。下記は5月1日付けのエントリからの引用。

拙著「シリコンバレーから将棋を観る」の英訳、仏訳プロジェクトがスタートした。「何語に翻訳しても自由」と宣言したのが4月20日、発売が4月24日で、それからまだ一週間である。将棋の世界の方々からも、このスピード感に驚いた、という感想をいくつかいただいた。僕自身も、予想外の展開だ。まだ英語については、英語ができる人の母数が多いから、時間はかかるだろうけれど立ち上がるかなとも期待していたが、仏訳プロジェクトについては想像を超えていた。リーダーの山田さんの仏訳プロジェクト発足宣言を読んで内心心配していたのは、ずっと誰も手を挙げない可能性だったが、すでに三名のメンバーとともにプロジェクトが始動している。



しかも、英訳リーダーである「shotayakushiji」さんのブログによれば、一通りの英訳は完了したらしい。すごいね。

みなさまの力をお借りする時が刻一刻と近づいてきています。ぁ、ちなみにWisdom of Crowds発揮の場の題を「Let's Brushup 『シリコンバレーから将棋を観る』 English version!」に決定しましたので、解禁までどうぞ楽しみにしていてください!公開の手順の詳細が決定しましたら、改めてここで発表させていただきます。



将棋関連の本を英訳するなんて相当難しいだろうから(用語やら何やら)、公開されたら是非お手並み拝見と行きたいね。将棋が好きで、かつ翻訳会社に勤めている身としては何とも楽しみだ。

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翻訳会社コーディネータの徒然。別にやっているブログからの転載もあるかも。

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